出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/29 07:28 UTC 版)
縊頸(首吊り)
日本において自殺する手法として、男女を問わずもっとも多いのが、首をロープなど紐状のものによって吊り、縊死することによる自殺である[97]。 縊頸は、体表所見を元に定型的縊頸と、非定型的縊頸に大別される。
定型的縊頸
定型的縊頸とは、一般に、全体重が頸部に加わった縊頸を指す。発見時に体は宙に浮いており、人間の頭頸部の解剖学的構造に従い、索痕は顎から耳介後部を通り、後頭部から結節点に向け上方に終わる。それ以外の場合、定型的縊頸にはなり得ない。顔面は蒼白、眼球は蒼白、これは、総頚動脈、椎骨動脈の両者の血流が完全に途絶することによって生じる。また、通常、大腿以遠の下肢、肘以遠上肢に出血斑を伴う死斑を生じる。
非定型的縊頸
定型的縊頸とならなかったすべての場合、頸部の圧迫は、静脈還流を優先して阻害するため、頭部に著明な鬱血が生じる。動脈血流が完全に途絶されない場合、その程度に応じて、死亡に要する時間は延長し、反応性に頭部の鬱血による生活反応は増強するため、様々な特徴的な所見が見られる。
生理学的死亡原因
首吊りで窒息死することはあまりなく、頚部が斜めに自身の体重により圧迫され、大動脈(頸動脈、脊椎動脈)の流れが妨げられて脳に血液が回らなくなり、脳が酸欠(急性貧血)を起こして失神し、死亡することがほとんどである。また、首の骨が折れることもある。首に紐を掛けた直後から脳への血流は悪くなり意識が遠のき、約10秒で意識を失う。意識を失ってから心停止するまでには数分かかるが、意識を失っているので苦痛は少ないといわれている。又、多くの国で死刑の方法として採用されている絞首刑は首に縄をかけるという点では同じであるが、窒息させることではなく頸骨を落下の衝撃で折ることにより死刑囚に死をもたらすことを目的にしている。死刑囚の左耳の下にロープの結び目を置き、体重より割り出した落� �距離に基づく長さのロープにより、1400ジュール程度の力が頸骨に加わると確実に折れて死亡するといわれている。
死体現象
死後、括約筋の弛緩により吊り下げられた体内から重力により地面に向け鉛直方向に体液(糞尿、唾液、涙等)が流出する。死亡直後に発見された死体は、時により眼球が飛び出し、唾液や糞尿が垂れ流れ、男性は陰茎が勃起した状態で発見される事も在り得る。
未遂の場合、脳が酸欠を起こした時点で脳細胞の破壊が始まっているために、植物状態や認知症、体の麻痺などといった重い後遺症を残してしまう可能性が高い[98]。また、首を吊る際の衝撃で頸椎骨折や延髄損傷などで即死(または即失神)する場合がある。自殺ではないが、日本などで行われる絞首刑「落床式首吊り死刑台」に多く見られ、救出後仮に命をとりとめても、重大な障害が残る。また軽度であっても脊髄液の漏出から激しい頭痛などの後遺症に長く苦しむ。
又、日本における死刑の執行においては、刑務官が階下で揺れ動く死刑囚の体を押さえ、医師が聴診器で心臓の停止を待つ。死亡が確認されるのは十数分後だが、蘇生しないよう、さらに五分間吊るしておく決まりである。
ガス
ガスの有毒成分による中毒死と、無酸素または低酸素のガスを吸入する事で酸欠による意識不明、そのまま吸入し続けることで心肺停止で死亡する窒息死の2種に大別できる。
有毒ガスの場合、屋内の部屋で行うと発見者や救助者、同居人、さらに集合住宅の場合は配管のためのパイプスペースなどから、重いガスは階下の人を、軽いガスは階上の人を、さらに爆発性のものならば近隣の者さえ巻き添えにする極めて危険な方法であり、自分だけでなく無関係の者への殺人の危険性すらある方法である。
不安の心
練炭を使った練炭自殺と排ガスを車の中に導き込む自殺はどちらも一酸化炭素中毒を利用した自殺方法である。一酸化炭素はヘモグロビンと結合すると酸素の分圧が高くてもヘモグロビンより離脱せず、このため赤血球の酸素運搬能力が低下し(この段階で激しい頭痛に見舞われる)、脳が酸欠を起こして失神し、そのまま死に至る。これらは、酸素とにた構造をもつ気体で起こりうる。一酸化炭素は一定濃度を超せば一瞬で意識を失わせ、15分程度で人を死に至らせる危険なガスであり、それこそ一息吸うだけで意識を失う、したがって救出の場合は先に換気が重要である(演習自衛官集団ガス中毒事件)。ただ、気密性を保つ事や、濃度を直ちに濃くすることは難しいために死に至るまで時間がかかる場合がある[99]。
ただし、一酸化炭素中毒を起こした人の肌はピンク色をしているため、ただ寝ているだけと思われて、自殺と気付かれにくい[100]。
かつては、家庭用ガスとして一酸化炭素を多く含む石炭ガスが使われていたので、ガス管をくわえたり部屋にガスを充満させて自殺をした人もいた(川端康成等)。産業用は別にして、現在の家庭用ガスは9割以上が毒性の無いプロパンガスか、一酸化炭素を除去した都市ガス13A(メタン70wt%〜80wt%)になっているので、この方法で中毒を起こすことはない。もちろん毒性のないガスでも窒息死することはあるが、そのためには気密性の高い空間が必要であり、ガス漏れ等の事故で中にいた人が窒息死することはあっても、自殺の手段としては手間の掛かる方法のため、使われることは少ない。家庭用ガスで自殺を図り引火、爆発事故を起こし、ガス漏出等罪で有罪判決を受けた例もある[101]。
その他のガス自殺についてはシンナーなど揮発性の高い薬品を容器に入れ、容器と一緒に布団をかぶり窒息死した例(完全自殺マニュアル)、ヘリウムガスを使用した安楽死(Final Exit)、塩素系の洗剤など家庭用品を混ぜた際に発生する塩素ガスや硫化水素等の有毒ガスを吸って中毒死する方法などがある。
尚、有毒ガスによる自殺は周辺住民や救助者にも被害を及ぼす可能性がある。
これらの自殺方法は、首吊りと同じく、長時間の酸欠によって脳細胞が破壊されるために、未遂時、有毒ガスの場合は呼吸器、皮膚等も含め、植物状態や認知症、体の麻痺や感覚異常などの重篤な後遺症を残す可能性が高い[102]。[103]
飛び降り
ビルや崖、滝などの上から飛び降りることにより、自由落下によって重力で自らの体を加速させ、地面などに激突する衝撃で肉体を破壊し、自殺を試みる方法。投身自殺とも言われる。
詳細は「飛び降り」を参照
大量服薬・服毒
詳細は「オーバードース」を参照
精神疾患などの治療を受けている人が、処方された薬を大量服薬して自殺を図ることがある。その際、大量のアルコール飲料を併用していることもある。家族や友人が薬を服用しており(特に三環系抗うつ薬など)、かつ自殺願望やうつ症状を持っていたり、リストカットなどの自傷行為を頻繁に行ったりするような状況の場合、注意が必要である。大量服薬をした場合、服用後の経過時間が比較的短い場合は、胃洗浄を行うのが一般的であるが、服薬量や経過時間、意識状態などによっては胃洗浄を行わないこともある。発見・処置が早ければ後遺症が残らないことも多いが、気道閉塞を伴っていた場合などは死に至ることもある。その他、誤嚥性肺炎、低体温症、肝障害、腎障害、長時間筋を圧迫することによる挫滅症候群などの合� ��症が生じることもある。
便失禁の治療
毒物を飲むことで自殺を試みる場合もある。毒物の種類はさまざまである。近衛文麿、ハインリヒ・ヒムラー等が用いた青酸カリが名高いが、古くはソクラテス、クレオパトラ(服毒ではないが)が用いた動植物性の神経毒、賈南風、御船千鶴子が用いた金属毒など様々であり、対処法、後遺症も違う。一般に吐かせることが有効だと言われるが、飲んだものが石油系製品や強酸・強アルカリ性の物質の場合、吐かせるのは禁忌である。強酸・強アルカリ性の物質を飲んだ場合は、飲んだ時点で食道や胃の細胞が破壊されていることが多く、消化器官に後遺症が残る場合がある。
入水
入水は海や川などに身を投げ、窒息死を試みる自殺方法。水中で水が気管に入ると咳こみ、それがさらに大量の水を肺の中にいれ、肺によるガス交換を妨げ、血液中の酸素を低下させることで脳への酸素を断つことにより死亡に至る。したがって肺の中を水で満たされると水死する。
古くからある方法の1つである。古代ギリシアの女性詩人サッポーも失恋の末に海へ入水したという説がある。
息を止めるようなことはせず、冷たい水の中に入ることで体温を奪われることにより自殺することもあるが、それは「低温」の項で後述する。
未遂に終わった場合、心停止15分以内に処置ができなければ他の酸欠による自殺と同様、生き残ってもアダムス・ストークス症候群により脳や神経に重い障害が残る可能性が高い。
冬の川や湖など水温の極端に低いところで入水した場合、低体温症により死亡するまでの時間が延びて、他の人に救助される可能性も高くなる。条件がよければ数時間の仮死状態の後殆ど脳にダメージを受けることなく蘇生することもある。ただこのような場合は寒さにより、入水した直後ショック死をすることもあり、一概に言えるものではない。
また、滝の上のような高い場所から飛び降り、入水する事で自殺しようとする場合もあり、栃木県日光市の華厳の滝で藤村操が滝つぼへ飛び込み、自殺した、という事件で、華厳の滝が「自殺の名所」として有名になった事がある。
艦船が沈没する際に艦長船長が船と運命をともにするという事がある(船員法の「船長の最後退船の義務」が拡大解釈されたもの)。氷山と衝突したタイタニック号の例が有名。かつてイギリス海軍やその伝統を受け継いだ日本海軍でも広く行われた[104]。
文豪・太宰治が愛人と玉川上水にて自殺を遂げた方法としても有名である。
低温
低温によって体温が奪われ、凍死による自殺を試みる方法。原理は雪山で遭難した人が、寒さにより凍死するのと同じである。
始めた直後の低温による苦痛は避けられないが、それ以降は頭がぼーっとして感覚がなくなり、寒さは感じず眠くなってくるという。そしてその場で眠りに入り、寒さで凍死する。これは、一命を取り留めた遭難者の証言からも裏付けられている事実である。
入水も低温自殺の手段となる。冬の夜に公園の噴水に膝を曲げて入り、朝になって死体で発見された例もある。このときは噴水の水深がごく浅かったことや、窒息死した際に出る体の特徴がなかった代わりに遭難して死亡した人の特徴によく似ていたことから、低温が原因で死に至ったと結論付けられた。
脳震盪の兆候幼児
飛び込み
車や鉄道などへの飛び込みによって自殺を行う飛び込み自殺は、死体の肉片や血液が周囲に飛び散るために周囲へ与える影響や印象も大きく、自殺後の死体は悲惨なものとなる(高速で走行する新幹線の場合は更に凄惨で、瞬時に跡形も無く粉砕される。臓器や肉片が衝突場所から2〜5kmにわたって散乱する)[105]。未遂に終わった場合でも、四肢が切断されるなどの大怪我を負い、残りの人生を寝たきりの状態や車椅子などに頼って生きなければならないことが多い。通勤・通学途中や帰宅途中の駅で飛び込み自殺に及ぶケースが多く、割合が高いのは、男性のサラリーマン[105]である。鉄道会社はこの方法による自殺を予防するためにホームドアを設置することが望ましい。具体例としては、東京地下鉄の丸ノ内線や南北線や埼玉高速鉄道など、JR東日本では山手線の恵比寿駅や目黒駅にホームドアが設置されている。また、JR東日本は企業の社会的責任の一環として、いのちの電話の活動を財政的に支援している。
仮面うつ病などにより、本人の意思とは無関係に飛び込んでしまうというパターンも多い。
刃物による失血死
刃物による失血死を試みるケースも少なくない。これはリストカット等の自傷行為を行っている人が少なくないことに由来する。失血死を試みる人、自傷による失血死をした人には実際に自傷行為経験者が多い。
静脈を切断した場合は、切ってから死に至るまでの時間が長いので、ルキウス・アンナエウス・セネカのように意図して緩慢な自殺を選んだ場合を除けば、誰かに見つかって未遂に終わることが多い。また、自殺する際の苦痛も大きい。ただし、心臓や動脈を切った場合は、出血性ショックにより死亡する可能性がある。なお、後述するが、死ぬのが目的ではなく自傷行為そのものが目的であったとしても、出血がひどくて失血死をしてしまう場合もある。
切ったのが静脈の場合、発見・対処が早ければ後遺症が残ることは稀である。切ったのが動脈の場合は、一刻も早く止血する必要がある。健康な成人の場合、体内から半分の血液が失われると死亡すると言われている[106]。ただし失った血液量にかかわらず、傷口が深い場合は神経が破損している場合や、そうでなくても切った傷跡が何年も残る。解剖学に通じてない者の場合、頚動脈を切ろうとして頚静脈を切ってしまう例があることが上記渡辺淳一『自殺のすすめ』に記載されている。
発見した場合は、腕を切っているのならば、脇をベルトやネクタイなどで止血する。腹などの場合は圧迫して止血し、止血した時間を救急に知らせる。なお自殺にかかわらず事故・事件の場合も含め、頭部や腹部に刃物などが刺さっている場合に無理に抜くと、かえって傷口を広げる場合も多く、刃物が傷口の「栓」の役割も兼ねている場合は抜く事で失血死する可能性が高まるので抜かない。発見した場合は一刻も早く救急に連絡し、体温低下によって体力が消耗するのを防ぐために毛布などをかけて体温を保つ。無理に揺り動かすのは傷口が広がる可能性があるために良くない。針と糸で動脈などの傷口を縫合できれば生存率は上がる。
特徴的な自刃自殺として武士がその名誉を守るために行っていた切腹があげられる。
詳細は「切腹」を参照
腹部を損傷することにより、内臓出血による緩慢なショック死をもたらす。ただし、江戸時代以降は苦痛が長引くことを嫌って、切腹を行った直後に傍にいる刑手が斬首して即死させる「介錯」と呼ばれる行為がなされた。
古代中国の軍人においては「自刎(ミズカラクビハネル)」と称される、剣をもって頸動脈を切断する自殺手法があり、伍子胥、項羽、白起など名だたる軍人が用いている。現代でも中国人の自殺にもちいられることがある。[3]
また、監禁下のような刃物を用いられない状況でも、舌を噛み切ることにより失血による自殺が可能との俗説があるが、実践例は知られていない。
焼身自殺
自らの体にガソリンや灯油などの燃料をかけ、それに火をつけて行う自殺である。かつては油のしみこんだ蓑に火をつけて殺すなどの拷問的な火刑の一つに採用された方法である。燃えるのは主に気化した燃料である。燃料は体温で気化し、引火後は燃焼で気化し燃焼を続け体を焼く。液体の燃料を体にかけると、厳冬期でも体の体温で気化し引火性のガスが被服の間に充満し、僅かな火気や静電気に対しても非常に危険な状態になる。灯油などの着火点の高い(40℃程度)燃料も体温による気化ガスが発生するので床に流れた灯油とは比較にならない引火性をもつ。ここで点火もしくは引火し着火すれば、一瞬で全身が火だるまになる。燃料がごく少量でも化繊の被覆ならばとけて燃え燃料とともに体を損傷する。肌を濡らすほどの燃� �に引火すると、仮に消火に成功しても大きな障害がのこる。燃焼中も自らの皮膚が白く変色し硬化し激痛を感じる。広範囲な熱傷、気道熱傷を伴い死にいたることも多いが、即死に至る場合は少なく、死に至るまでの期間も比較的長いことが多く、呼吸不全、全身の火傷による激痛により苦痛は長く激しい。また、救命される例も多いが、急性期には集中治療を要し、その後も何度にもわたる激痛を伴う植皮手術を行う必要があり、その治療には長期を要する。回復後も四肢機能の低下や美容的問題などの後遺症を残すことが多い。
詳細は「焼身自殺」を参照
感電
自分の身体を感電させることによって自殺する方法。完全自殺マニュアルによれば1995年の日本の統計では感電自殺者の95%が男性という極端に性差の激しい手段として紹介されている。手段としては湯船に水を入れ、自身も入った後に感電物を入れる、電源コードの銅線を剥きだしにして体に貼り付けて電源を入れるなどがある。いずれの場合も発見者、救助者の感電の危険性がある。
銃による自殺
日本では銃は銃刀法によって厳しく取り締まりが行われているため、銃による自殺は極めて少なく、拳銃自殺にいたってはほとんどが警察官や自衛官、暴力団である。それに対して銃の所持に寛容な国では銃による自殺が多い[107]。中でもアメリカは自殺手段の半分以上を銃が占める[108]。銃自体も100ドル程度から手に入り、弾丸も1発20セントから買える[109]。また、自衛の意識が強く、狩りが盛んなため、多くの家庭に銃があり、州によってはスーパー等で手軽に弾薬も購入できる。アメリカ以外では、カナダ[110]、オーストラリア[111]などの国々も、銃による自殺が多い。
銃で頭を撃ちぬいても脳幹の機能を破壊できないと死亡に至らない。映画等でよく描写される拳銃自殺にこめかみに銃口を当てて引き金を引くという方法があるが、発射の反動や引き金の固さ(大型リボルバー等は撃鉄をあげても引き金はかたく、射撃も両手で行う)によって銃口が動き弾道が逸れ生存する場合がある[112]。実例としては1974年、生放送中に自殺したクリスティーン・チュバックは自殺前に取材した保安官からアドバイスを受け、こめかみより後の右耳の裏から脳幹を撃ち抜いた。同様に散弾銃などを下から顎に当てて自殺する方法も顔面を吹き飛ばすだけで死に至らないことがある。
より確実な方法として脳幹を狙える口に銃口をくわえて発射する方法を取る場合が古くからある。1978年に自殺した田宮二郎や、1987年会見中に自殺したバド・ドワイヤー、1993年に、クリントンアメリカ大統領次席法律顧問のヴィンセント・フォスターや、1945年8月15日古賀秀正近衛第一師団参謀が割腹した時、とどめに口中を撃っている。2007年6月に島根県出雲市の出雲署内で、25歳の女性巡査長が拳銃で口から頭を撃つ等多数例がある。
専用機器による自殺
アメリカの病理学者、ジャック・ケヴォーキアンが製作した自殺装置によって自殺した人もいる。この自殺装置は3本のボトルとそれぞれの流れを調整するタイマーからできており、ボトルにはそれぞれ生理食塩水、麻酔薬(ペントソール)、毒液が入っている。まず点滴のように静脈に針を刺し、食塩水を流す。次に自殺志願者がボタンを押すと、食塩水が麻酔薬に変わり、志願者は眠りに入る。さらに数十秒後、麻酔薬から毒液に変わり、死亡するというものである。ただし、これは不治の病気などに悩む人がなるべく苦しまずに死ねるようにと作られた尊厳死のための装置として作られた。尊厳死を認めるか否かは別として、使う本人を死に至らしめると言う点から単純に「自殺装置」と呼ばれる。
その他の手段
- 入定(即身仏)は食を断つことで意図的に栄養失調の状態に陥り餓死することである。死亡そのものを目的としたものではないが現在自殺とみなされ各宗教団体で禁止されている。
「自殺」の続きの解説一覧
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